第12回日本筋学会学術集会 The 12th Annual Meeting of Japan Muscle Society

会長挨拶

会長 淺原 弘嗣
第12回日本筋学会学術集会
会長 淺原 弘嗣
(東京科学大学 医歯学総合研究科
システム発生・再生医学分野)

このたび、2026年7月31日(金)・8月1日(土)の二日間、東京科学大学大岡山キャンパスくらまえホールにて開催される 第12回日本筋学会学術集会 を担当させていただくこととなりました。ここに謹んでご挨拶申し上げます。

日本筋学会は2015年の設立以来、「わが国における骨格筋生物学研究に関する統一的な組織を構築し、次世代研究者を積極的に支援する場を設立すること」を理念に活動してまいりました。本学会は基礎研究と臨床応用を結ぶ学際的交流の場として、年々その重要性を高めています。

筋研究の歴史を振り返りますと、MyoDの発見による「マスター転写因子」概念は分化制御研究に革命をもたらし、筋サテライト細胞の解析は組織幹細胞研究の扉を開きました。これらは筋生物学が生命科学の基盤を切り拓いてきたことを示す代表例です。

今日では、その基礎科学の蓄積が臨床の革新につながっています。デュシャンヌ型筋ジストロフィーに対するエクソンスキッピング療法の進展、RNA・核酸医療や遺伝子治療の臨床応用、希少筋疾患に対する新規薬剤の承認など、筋疾患領域は治療開発が最も活発に進む分野の一つとなっています。また、免疫性筋疾患では自己抗体に基づいた診断と免疫療法の進展が、患者の予後改善に直結しています。さらにサルコペニアやフレイルなど高齢社会に直結する課題においても、筋研究は新しい治療・予防戦略の基盤となり得ます。

今回の学術集会では、「筋 ― 生命を駆動する力 〜疾患から元気の源へ〜 / Muscle — The Force That Drives Life: From Disease to the Source of GENKI」 をテーマに掲げ、分子・細胞レベルの基礎研究から、核酸医薬や再生医療を含む先端治療の開発、さらには健康長寿社会への展開に至るまで幅広い議論を展開いたします。

本学会は、基礎研究者、臨床医、医工学研究者に加え、製薬・バイオ産業の皆さまにとっても新たな連携の可能性を探る格好の場となります。基礎から臨床、そして産業応用へとつながる「筋研究の最前線」にぜひご注目いただければ幸いです。

多くの皆さまのご参加とともに、産業界の積極的なご支援を賜り、本邦における筋疾患研究と治療開発のさらなる発展に寄与できますことを心より願っております。

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