第49回日本免疫学会学術集会

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会長挨拶

学会より皆さまへ

皆様におかれましては、今般の新型コロナウイルスSARS-CoV-2感染拡大による緊急事態宣言の発出、外出自粛など、これまでの生活や研究活動に大きな制限がかかり苦慮されていることとお察し申し上げます。一方で、現状は、在宅勤務、時差通勤、Webシステム活用など今まで出来なかった取り組みを駆使した研究・開発推進体制をはじめとして新しい未来型社会を創造・創出する機会にもなるはずです。その観点からは、毎年開催している学術集会についても社会がIT化していく中で、マンネリ化を防ぎ、その開催形態、プログラム、発表形式(口頭・ポスター)、企業展示、学術交流などについても未来志向で会員の皆様と一緒に検討する良い機会と言えます。さらに、本学会もポスト新型コロナ時代に向けて、多種多様な病原体に対する排除機構の解明と理解はもとより、共存に向けた免疫機構の制御や進化を考える時を迎えたのかも知れません。

今年の第49回学術集会では、本学会の国際的プレゼンスをさらに向上すべく、各国免疫学会との正式なMOU締結の下にテーマに沿った国際共催シンポジウム、FIMSAとの連携などの新しい取り組みの実施に向けて着々と準備を進めて参りました。その中で、SARS-CoV-2によるCOVID-19が全世界での共通の重大課題となり、その感染・病態の理解に向けて免疫学の貢献が益々期待される状況になり、第49回学術集会はその点からの内容の検討も必要となってまいりました。SARS-CoV-2感染も少しずつ収束に向かっているかのようにもみえますが、今後の予測(第2波・3波、変異など)が大変難しい社会状況の中で、国内外からの参加者の皆様、招聘演者の方々の安全・安心も重要であり、それを最優先に開催形式を考えなければいけません。

そこで、第49回学術集会は、通常形式の開催ではなく、グローバルな医学的・社会的課題であるCOVID-19に最先端の免疫学の視点から「COVID-19に対する現在と今後における免疫学研究の貢献」、「SARS-CoV-2との共存に向けた免疫システムの理解と解明」などに結び付く先導的研究の紹介と議論の場として、またそれを国内外に発信する機会として捉え、テーマを絞った一日集中講演形式にWeb配信を併用するなど新しい形式での開催することを理事会で決定しました。学術委員会を中心に、学会をあげて準備を進めてまいります。また、日本免疫学会は今年の第49回学術集会を、未来型学術集会創造への最初のステップとしても捉え、会員の皆様と一緒に今回の新しい形式について検討を開始する機会と位置づけております。開催に関する新しい情報につきましては、ホームページにて随時更新してまいります。

なお、中山俊憲学術集会長のもと、千葉大学関係者(中島裕史副会長、本橋新一郎副会長、
平原 潔事務局長)ほか実行委委員会の皆さまのご尽力で進めて参りました、免疫学全体をカバーする学術集会については、第52回日本免疫学会学術集会として3年後の2023年12月に幕張メッセでの開催予定です。

どうか皆様方のご理解とご協力をお願い申し上げますとともに、一日も早い収束に向けて会員一丸となって免疫学の視点から貢献していきましょう。

特定非営利活動法人 日本免疫学会
理事長 清野 宏
第52回日本免疫学会学術集会会長 中山俊憲
学術委員会委員長 樗木俊聡

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